2019-29 とんでもなく役立つ数学 西谷活裕

 数理物理学、渋滞学を専門とする東大教授が、高校2年生に対し、数学の面白さを教える4日間の授業の内容を本にまとめたものです。数学とは何なのかが分かりやすく説明されています。私は、自然現象を説明する手段であり、未来を予測する道具、そんなイメージを持ちました。特にSin(サイン)波や微分の説明は簡略化され、本質をズバッと言い当てているようで納得がいきました。また、この人が切り開いたという渋滞学はとても面白かったです。渋滞学というから高速道路の渋滞について説明するのかと思ったら、東京マラソンのスタートで3万人をいかに短時間でスタートさせるかという問題、これをを数学的に解いていくもの。最後には無駄についての考察、無駄の反対語は?世の中に無駄はない、などの考え方が述べられています。高校英向けに書かれてはいますが、何十年も前に高校生だった私でも面白く読むことができました。

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