2019_16 世にも奇妙な君物語 朝井リョウ
著者は、テレビの「世にも奇妙な物語」のファンだそうで、それを意識して書いた物語が5編。第一話は女性フリーライターが、男女二人づつが暮らすシェアハウスを取材し記事にしようとする。住人のどこか奇妙な生活。女性記者はひとりの女性とりと入れ替わることになるが・・・。何のためのシェアハウスなのか、最後はゾクッときます。第二話は、「コミュニケーション促進法」が制定され、「リア充裁判」なるものが行われる。確かに奇妙である。第三話は、幼稚園に努める男性教諭の、同僚教諭、父母たちとの奇妙な関わり合い、何が正しいのだろうかと考えてしまう。第四話は、SNSでネットユーザー向けに記事を書く女性記者の話。女性記者は結婚しており、小学2年生の子供がいる。子供の授業参観日、とんでもないことに。最後の第五話は、脇役俳優ばかりを集め、その中からあたしい映画の主役を選ぶというオーディションの話。やはり何とも奇妙な話でした。