2019_40 神社の古代史 岡田精司

 古代における神社とはどんなものだったのか、それは古代人の神の信仰がどうであったかということと等しいような気がします。そして、現在だけでなく近代とも大きく違ったものであったようです。本書の中には、古代、すなわち古墳時代ころからその信仰が認められる、大神神社、伊勢神宮、宗像大社、住吉神社、石神神宮、鹿島・香取神宮を中心に、人々の信仰の様子などが述べられ、神社の歴史ではありますが、古代史についてが、古事記・日本書紀などの古文書を引用して述べられています。私にとっては、奈良の大神神社(おおみわじんじゃ)はなぜ大神と書いて「おおみわ」と読むのか、そしてなぜ出雲系の神、オオモノヌシノカミが祭られているのか。伊勢神宮はなぜ都のあった奈良ではなく、伊勢にあるのか。鹿島・香取神宮とはどういう神社だったのかなどが興味深く読みました。そして、石上神社の歴史的な役割につては新たな知識として面白かったです。こうして古代の神社について考えると、現在あまたある神社について、改めてその歴史について考えてみたくなりました。

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