2019_41 民王(たみおう) 池井戸潤

 池井戸潤さんの本は久しぶりです。「民王」と書いて“たみおう”と読みます。物語は、幹事長から総理大臣になった武藤泰山、そしてその息子の大学生、翔、親子の意識が入れ替わってしまう。総理大臣の体に入った大学生の息子が国会答弁を行い、息子の体に入ってしまった総理大臣の親が、就職面接に向かう。ある種の喜劇である。ところが、入れ替わったのは、総理大臣親子だけではなく、野党の党首も入れまわっていた。どうも同じ歯医者で親知らずを抜いたことからこの現象が起きているらしいことが分かる。この奇妙な現象の背後には、薬業界のに絡んだたくらみがあることが分かってくる。ストーリーはサスペンスであり喜劇であり社会風刺的一面もありドキドキしながらも面白おかしく読むことができました。

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