2019_44 真壁家の相続 朱野帰子

 遺産相続をめぐる人間模様の物語。私も数年前相続を経験しました。私の場合はわずかな土地だけでもめ事もなく済みましたが、世の中には泥沼の相続争いがあるようです。
法学部に在籍する女子大生真壁りんの祖父真壁麟太郎が亡くなった。麟太郎には男女二人づつ4人の子供があり、リンは末っ子の次男渓二郎の一人娘。麟太郎がなくなる直前まで、リンの母が介護にあたっていた、しかし、夫である渓二郎は、行方不明状態にある。麟太郎はひとり暮らしではあったが、植田大介という若者が居候していた。この植田を交えて、麟太郎の遺産である土地の相続をめぐって家族会議が始まる。人の欲や醜さも垣間見え、人間模様が面白い。修羅場もあるが、人間味もあり、相続にも理解が深まる一冊である。

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