2020_34 古事記の神々  三浦佑之

 先日、テレビで古事記と日本書紀の違いなどを特集した番組が放映されました。とても分かりやすかったです。そんなこともあり、この本を購入してしまいました。
本の題名は「古事記の神々」となっていますが、日本書紀と古事記の違いから、古事記がどのような目的で編纂され、古事記に登場する神々は何を象徴しているのか、時代背景には何があったのか、などが述べられています。日本書紀は、国として天皇を中心に国の成り立ちを示しているのに対し、古事記は文字が無かった過去の出来事を記録として残したものというイメージです。そのため、日本書紀には、当時の権力者にとって都合悪いことは削除または書き換えられてしまっているが、古事記には、伝承をそのまま残しているところが多い、そんな違いがあるようです。古事記には多く記載されている出雲神話が、日本書紀にはほとんど記載されてないのは、そんな理由からのようです。出雲神話は、ヤマト政権にとって都合が悪い歴史だったということでしょう。日本書紀と古事記の違いについて、少し理解が深まりました。また巻末には、古事記に登場する神々について説明した、「古事記神名辞典」が添付されていて、神社の御祭神につて調べたいときに役立ちます。

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