2020_36 ハグとナガラ 原田マハ

 マハさんの人生経験をベースにしたエッセイに近い物語のようです。
「ハグ」こと波口喜美(はぐちよしみ)と旅友達であり親友でもある「ナガラ」こと長良妙子(ながらたえこ)、30歳過ぎから女性二人旅を始める。二人のやり取り、距離感がとても心地よく、私は男性ですが、こんな親友がいたら楽しいだろうなとうらやましくも感じました。しかし、ふたりともキャリアウーマンで、独身、母親の介護にあたるようになり、二人旅から遠のくようになっていく。それでもいつかはまた旅をしたいと思い続ける。ハグの母親の介護生活は、私も高齢の母親があり、幸いまだ元気でひとり暮らしをしていますが、他人事ではすまされないような感覚になりました。人生の喜びとは何なのか、誰のために生きるのか、いろいろ考えさせられる内容でした。

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