2019_9 同級生 東野圭吾

 東野圭吾の初期作品、「放課後」、「卒業」などの学園シリーズの一冊です。冒頭(序章)、主人公である修文館高校野球部主将、西原荘一の、心臓に疾患を持った妹の生い立ちが語られます。このくだりが、物語にどう関わってくるのかと思いながら読み進めていきましたが、ストーリーの展開に夢中になり忘れかけていた頃に明らかになります。 ストーリーは、野球部の女子マネージャー宮前由希子が交通事故で亡くなるところから始まります。しかも、西原壮一の子供を身ごもっていました。不可解な事故に壮一は自ら父親であることを名乗り、事故の真相を探り始めます。すると、事故現場には、生徒指導担当の女性教師、御崎藤江がいたことが判明します。ところが、御崎藤江は教室で絞殺されてしまいます。由希子の事故の真相、女性教師を殺害した犯人は誰なのか、大変読み応えがありました。最後の一行に題名である「同級生」についての落ちがあります。

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