2020_33 下町やぶさか診療所 いのちの約束 池永 陽
NHKの「家族に乾杯」という番組で、笑福亭鶴瓶が訪ねた岐阜のある家が、たまたま池永陽さんの家でした。鶴瓶さんは池永さんを知らなかったようですが、私は、「珈琲屋の人々」を読んでいたので、その偶然に感動しました。そんなこともあって、池永さんの本を見つけた時に思わず購入してしまった次第です。
東京の下町で診療所を開業する大先生こと真野麟太郎先生、息子の潤一は大学病院の勤務医で時々診療の手伝いにやってくる。そこに、麻世という武道に秀でたわけあり女子高生がいっしょに暮している。麻世は、真野家の家族ではないが、ある事件から麟太郎が引き取った形になっている。下町人情の心地よい人のつながり、診療を通しての切ない物語、ほのぼのとおもしろおかしくもあり、しんみりとしたところもある内容でした。実はこの本はシリーズ2冊めなのですが、1冊目を読んでいなくても何ら問題なく読むことができました。まだシリーズは続きそうです、続編が発刊されたらまた読みたいと思います。