2018_22 まぐだら屋のマリア 原田マハ
マグダラのマリアとは、私の記憶では人間イエス・キリストの妻ではなかったか、イエスの子供を身ごもり、その血統が現代にまで脈々とつながれている・・。よく見たらこの本の題名は「まぐだら屋のマリア」。ひなびた「尽果(つきはて)」という田舎町で小さな食堂を一人で切り盛りするマリア。生きる気力を失った人がたどり着く町「尽果」、板前見習いだった紫紋もそうした一人だが、マリアに会い救われる。そのマリアを悪魔と言う食堂のオーナーである老女将。なぜ悪魔と呼ばれているのか、マリア自身にも壮絶な過去があった。それぞれのつらい経験が徐々に明らかになっていく。生きることへの勇気を与えてくれる一冊でした。